2023年02月 優秀作品【小学校高学年】

選者選評
【毛筆】澤琴舟 【硬筆】佐々木笙扇

毛筆

※作品は押すと単体で表示されます

<小4 十段>
深谷 ゆり
字の位置もよく、のびやかな線がみ力です。
<小4 九段>
長岡 璃奈
三字共、充実した線で書かれていて、すばらしい。
<小4 四段>
平野 真千子
ゆったりとした気持ちで書けた。やさしい字です。
<小4 初段>
塩見 心
やさしさを感じます。花がすばらしい!
<小5 七段>
白鳥 快
今年はじめて汲む水が若水です。きれいな澄んだ水です。
<小5 五段>
小泉 奈央
まっすぐ伸びた線が、とても気持ち良いですね。
<小5 四段>
青木 史織
字の中心もよく、左はらい右はらいもとてもきれいです。
<小5 三段>
谷 駿佑
のびやかで、キレのある字。起筆がいいね。
<小6 特待生>
青島 和
文字の重心の取り方がとても上手です。安定感あり。
<小6 十段>
遠藤 有衣
伸びやかな線で、漢字とかなのバランスも良い力作。
<小6 九段>
末永 実以
すべての線が、とても丁寧で落ち着いた作です。
<小6 二段>
一ノ瀬 幸弥
気持ちを込めて、最後までていねいに書けたね。
【選出所感】
「雪月花」は「せつげつか」と読みますよ。日本の四季の美しさとして、冬の雪、秋の月、春の花をたたえています。この花は、桜を指します。一点一画とても丁寧に書いていますね。空間の取り方も均一に引けています。歩さんはハネ。珠羽さんはアメカンムリの大きさ。仁央さんはお名前に注意したかったよ。
「若水」とは「元旦の早朝、汲んで用いる水。一年中の邪気を除くとされている」の意味です。「若」は口の位置で全体の安定感が変わってしまいます。「水」は二画目の折れと、三画目の払いの高さを同じにすることが大切です。さすがに五年生になると今まで習っていたことが伝わる右払いと左払いの収筆でした。「若」と「水」の中心がみなさんしっかりと通っていましたよ。
「平和の光」ウクライナへのロシアの侵攻、ミャンマーの内戦など21世紀にはいっても、世界中が平和になることはありません。それどころか、ますます平和が脅かされそうな様子です。落ち着いて筆をとることが出来ている今の日本。世界では皆さんと同世代の子が飢えに苦しみ、病と闘っていることを考え、一筆一筆を真剣に書いてくれる子に育ってくれたら嬉しいです。

[岡田明洋]

硬筆

<小4 九段>
青島 歩
マス一杯の書き振りで、正々堂々の字形が素敵です。
<小4 九段>
深谷 ゆり
のびのびとした線でスケールの大きさを感じます。
<小4 三段>
松村 直太朗
懐の広さと落ち着いた線で美しい作品です。
<小4 3級>
飯塚 琉誠
力むことなくはらい、はねに気をつけて好感が伝わってきます。
<小5 十段>
渡邉 寿鶴
気持ちの入った伸びやかな線で書けています。
<小5 七段>
日菜子
どの字もしっかりとした線で、ていねいに書かれています。
<小5 四段>
福島 舞花
すっきりと整った文字で紙面を大きく使いすばらしいです。
<小5 四段>
青木 史織
柔軟な筆の扱いで生き生きとした躍動感に満ちた作品です。
<小5 三段>
中司 沙英
安定した線と形で真剣さが伝わります。
<小6 特待生>
遠藤 有衣
線が素直で一点一画力強く、ていねいに書けています。
<小6 八段>
末永 実以
中心が通りハネやハライが美しいですね。
<小6 六段>
中澤 日菜
力むことなく書いた作品です。優しさを感じます。
【選出所感】
四年生になると、漢字の造形も複雑になってきます。それぞれのパーツの組み方をよく観察しましょう。偏と旁の高さの違い。どちらが高いかな。基本的に旁の方を高く、立派に書くといいね。大きさも旁の方が大きいよ。今回の課題で、「偏の点は右側に打つ」を覚えてくれたら嬉しいね。「放」や「族」はそれです。
五年生立派です。画数の多い漢字の行でしたが、マスいっぱいに伸びやかに書いてくれました。書き順チェックもほとんどの子が正解でした。「性・制・輪」の偏それぞれの縦画は、右サイドに書きましょう。「偏の点は右側に打つ」と同じ意識です。
六年生には、ペン字、それもつけペンを用いさせてはどうでしょうか。墨池に墨汁。ペン軸にペン先。それで大丈夫です。ペン先からしっかり墨汁が出るのには、正しいペン軸の角度が必要となります。六年生にとっては、硬筆習字の最後の課題になるかもしれません。なんとなく惰性で書いていた鉛筆文字を見直すきっかけになるかもしれません。是非お試しください。

[岡田明洋]