2025年02月 優秀作品【中学生】

選者選評
【毛筆】山田淥苑 【硬筆】澤琴舟

毛筆

※作品は押すと単体で表示されます

<中1 八段>
谷 駿佑
筆の強弱と流れが出た気持ちがいい作品になりました。
<中1 七段>
中司 沙英
伸びやかな筆運びで明るい作品になりました。
<中1 四段>
小野 奏
行意が感じられて筆使いに流れが出ました。
<中2 十段>
末永 実以
非常に流れを感じました。リズムがある筆運びがいいです。
<中3 特待生>
深谷 志歩
力強い行書で字形が良く、流れもあって非常にいいです。
<中3 特待生>
浦 ひまり
線の強弱とリズムがあって墨量も字形もとてもいいです。
【選出所感】
「新春若水」複体は新のみ、あとは単体なので、比較的楽な課題かなと思い、連綿線を多く用いたので難易度がグーンと上がってしまったようです。若はクサカンムリから下に流れるような線。水は中心線の後に左右へと移動する造形を作らなければなりません。洋葵くん、日和さんはその難しさに挑んでお清書を出品してくれました。大人の方たちの選出所感にいつも書くのですが、「行書だからといって、早く書かなくてもよい。毛筆の弾力を確認しながら丁寧に筆を運ぼう。」と。
ついでに「筆を裏から入れてみよう(逆筆)。筆を運ぶときに、少し進行方向に筆を傾けて書きましょう。(俯仰法)」という大人の方にいうアドバイスを皆さんも取り入れてみてください。

[岡田明洋]

硬筆

<中1 四段>
小野 奏
行書体もなめらかな線で書けていて、気持ち良い。
<中1 四段>
小嶋 明里
つけペンで優しい行書体が書けました。俳句いいね。
<中2 特待生>
末永 実以
次の画を意識したペン運びがとても良いです。
<中2 六段>
土屋 凜佳
字の大きさや、バランスも良く、やさしい作品になった。
<中3 特待生>
深谷 志歩
インクの含み具合も良く、さわやかな作品です。
<中3 特待生>
浦 ひまり
ペン先を上手に使い、力強さを感じる作品となった。
【選出所感】
静岡の中学三年生は、私立高校の合格発表を控えて、何かと落ち着かない日々を送っているかもしれませんね。そんな時は墨を磨ってもいいかもしれませんね。墨を磨るという行為は、人を磨くということだという先人もいます。
武が「む」となるのは、草書(下の段の文字が示されてもなかなか理解しづらいですよね。「も」などは、草書からくると、”「こ」をかいて「し」を書くこと”はなくなりますよね。「や」もそうです。「の」は「乃木坂の乃」ですから、反対に行書や楷書の時の書き順を間違えることはなくなります。漢字と仮名の関係をきちんと理解しましょうね。
俳句は、助詞の「の」が三回でできます。「の」は口の中でころがしていると、どんどん下に言葉が流れるように続きます。声に出しながら書くと、心地よいリズムで書けたと思います。

[岡田明洋]