2022年1月 優秀作品【中学生】

選者選評
【毛筆】石神澄璇 【硬筆】鈴木白峰

毛筆

※作品は押すと単体で表示されます

<中1 特待生>
青島 庵
伸びのある線質で、余白が美しい作品です。
<中1 特待生>
鈴木 昊
力づよさと流れの美しさが深みのある作品を作りました。
<中1 特待生>
長岡 柚奈 
字形、バランス共に素晴らしい作品です。
<中1 八段>
須藤 日奈子 
筆の運びが大きくうごいています。美しい作品です。
<中1 二段>
須藤 夏乃子 
おおらかな書きぶりで、流れの美しさが出せました。
<中2 特待生>
遠藤 衣月 
筆脈があり、自由闊達、軽快な書きぶりです。
<中2 特待生>
田村 奈穂 
動きのある線で、バランスよく書けました。
<中2 二段>
鈴木 悠生
字形が安定していて、線に勢いが感じられます。
【選出所感】
中学一年生の「冬椿」は語句の凛とした美しさを表現していただきたかったのですが、字の形にとらわれすぎてしまったようです。紙面から筆を離さないで書きたかったですね。冬の左払いから右下につなげる線、そこから点々とつなげるところに筆意が感じられると良かったですね。キヘンから「春」の一画目にもつなぎの線を表現しても良かったですね。あと三ヶ月で行書の基礎は終わりです。”連綿線”を大切にするということを心掛けましょう。
「飛雪」はまさに一筆書きをするような気持ちでお手本を書きました。「飛」の五画目以外はすべて曲線を用いるわけですが、むやみに走り書きしてはいけません。カーブはゆっくりめの方が、気脈が長くなります。あわてずゆっくりと線の周りの空間の広さを確認して進むくらいの気持ちの方が良いでしょう。「雪」はアメカンムリを広く、「ヨ」を引き締めて美しい字形で表現していました。

硬筆

<中1 特待生>
青島 庵
文字の形が美しいです、全体の流れを意識しましょう。
<中1 特待生>
鈴木 昊
ゆったりとした運筆で、筆圧もしっかり感じられます。
<中1 六段>
須藤 日奈子 
前の文字や線からのつながりを考えて書いていますね。
<中1 四段>
須藤 夏乃子 
線に強弱があり、作品に流れを生んでいます。
<中2 特待生>
遠藤 衣月 
抑揚の変化があり、見ごたえのある作品になりました。
<中3 特待生>
三津山 創太
優しさを感じる線で、すっきりとまとめました。
【選出所感】
中学一年生の皆さん。インクの出が悪いというというような線は全く見当たりません。どの作品もしっかりとインク(墨)が入った作品です。掲載された作品とのちょっとの差は滑らかさがあったかどうか?つまり流れが表現されていたかどうかという点だけです。まずはお手本から全体感を見るように心掛けましょう。巨視的に一字の字形と流れを掌握してからペンを進めましょう。
中学二・三年生の課題は、本文の真ん中あたりに「とふとん(二行目)」「かな(三行目)」が集まっていたので、エアポケットのようになってしまったのが残念でした。本文も漢詩も全体的に直立不動型になってしまいましたね。行書や仮名のスタイルは少し前かがみの形、つまり左傾になると動きが生じるのです。スタンディングスタートの姿勢を意識して書き進めると良いですね。そしてもっともっと果敢に連綿線を用いてみましょう。