2026年09月 お手本【一般 条幅部・随意部・実用書部】

条幅部

「白居易詩」
何を以て煩暑を銷せん、端坐す一院の中、
眼前長物無く、窓下清風有り

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【手本解説】
最初にお詫び致します。この白居易の句は、夏の中に入る句でした。ある本から選びましたが、その本は最初の四句しか記されていなかったので、そのまま半切に書作しましたが、掲載されたもので検索してみると、五言律詩でした。
前半は、情景で耐え難い暑さをどうやり過ごそうか。静まり返った中庭に身を落ち着けてみれば余計なものは何もなく、窓から心地よい清風が吹き抜けてくる。後半は境地で暑さが散っていくのは心が穏やかであり、涼しさが生まれるのは部屋の中がすっきりと片付いているからだ。この満ち足りた心地よさは、自分だけのものであり、ほかの人とは分かち合い難い最高の贅沢である。とあります。
まずは、時期はずれであったこと。次に一詩を前半しか書かなかったこと。常々、吉川幸次郎博士の言葉を借りて、詩を途中でぶったぎってはいけませんと指導しているのに、誠に恥ずかしい選文をしてしまいました。申し訳ありませんでした。

[岡田明洋]

随意部

「臨曹全碑」
風槐里令遭同


岡田明洋

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「臨十七帖」
無緣言面為歎


岡田明洋

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「臨孫秋生造像記」
書衛國標高紹


山田淥苑

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「臨米芾」
宦僕與叔晦為


澤琴舟

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【手本解説】
前回まで、鉛筆・ペンのつまみ方、鳥のクチバシのようにして握るのはやめましょうというお話をしましたが、今回からは、筆の持ち方ということでお話をしましょう。
2012年の「米寿記念 古谷蒼韻展」に出向いた折、先生の作品群に圧倒されることはもとより、”半紙臨書メモ”が記され執筆法についても述べられているのにびっくりしました。
<2月7日>
○指全部伸ばす
〇掌の中の卵潰れぬよう
○左掌に留意
と付箋に記されていました。又、他のメモには次のように書かれていました。

矯正點 21/4.17
○顎しめたか
○上の背骨は(いろいろ)
〇五指伸びたか
〇重心が右脚のつけ根か(腰痛に注意
○上半身か肩で書く
○肘と肩の・・・軟く

[岡田明洋]

実用書部

三豊徳島小松島市
雲はいま富士のたかねをはなれたり裾野の草に立つ野分かな

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【手本解説】
いよいよ、四国最後の徳島県の市ということになります。徳島の次は鳴門市でしたが、紙面の都合上、小松島市を先に記した為に一行の中に島が並んでしまいました。それ以外も画数が少ない字が多いので、基本点画の縦画・横画の復習のような課題です。共に起筆の溜めを大切にして下さい。
近頃の皆さんの地名のペン字は、とても安心して見ております。課題も書き易い字面ですので、迷うことなく伸びやかに運筆しましょう。
和歌は富士を愛した若山牧水の歌です。”たかねをはなれたり”が仮名表記ですね。富士・野分を際立たせるためにあえて仮名を用いたのでしょうか?一首の中の四分の一を仮名だけで続けて書くのは、どうしても単調な表現となってしまいます。二字連綿を2ヵ所用いていますので、なんとか変化や流れを表現してみて下さい。仮名を小さく書きすぎないこともポイントかもしれません。

[岡田明洋]