臨書部
「臨米芾 張季明帖」
云秋気深不審
【手本解説】
米芾、張季明帖の訳を記してみましょう。
「私は張季明(張旭)の帖を手に入れた。『秋は深く、お元気かどうかくわしくは存じません』と言っている。楷書と行書がまじりあい、長史(張旭)の世間に伝わる第一の帖である。その次は賀八帖で、他はよい出来ではない」
唐代に“草聖”と称された張旭の帖を手にした喜びに気が急いてしまったのでしょうか。秋は深くと書くところを誤って気を書いてしまって、本文の横に点々を打ってミスを訂正してあります。
云は、ひっそりと。秋は、ノギヘンの上半の広い空間とそれに対比するように、火の下部の左右の払いを伸びやかに表現しています。気は細い線を用いながらも頭部を大きく構えて、米は求心性を持って重心を下げて安定感を生んでいます。深は米芾には珍しく左へ流れています。不審の側筆を用いながらもグイグイ押して下に進んでいく力強さ。私は、田まで書いてから米の縦画を最後に引きました。
米芾、張季明帖の訳を記してみましょう。
「私は張季明(張旭)の帖を手に入れた。『秋は深く、お元気かどうかくわしくは存じません』と言っている。楷書と行書がまじりあい、長史(張旭)の世間に伝わる第一の帖である。その次は賀八帖で、他はよい出来ではない」
唐代に“草聖”と称された張旭の帖を手にした喜びに気が急いてしまったのでしょうか。秋は深くと書くところを誤って気を書いてしまって、本文の横に点々を打ってミスを訂正してあります。
云は、ひっそりと。秋は、ノギヘンの上半の広い空間とそれに対比するように、火の下部の左右の払いを伸びやかに表現しています。気は細い線を用いながらも頭部を大きく構えて、米は求心性を持って重心を下げて安定感を生んでいます。深は米芾には珍しく左へ流れています。不審の側筆を用いながらもグイグイ押して下に進んでいく力強さ。私は、田まで書いてから米の縦画を最後に引きました。
[岡田明洋]

