2023年05月 お手本【一般 臨書部】

条幅臨書

「臨 皇甫誕碑」
鋒刃に臨みて顧みる莫く、清風を後葉に激し、
名節を当時に抗ぐる者有るは・・・。

PDF

半紙臨書

「臨 智永真草千字文」
(豈に敢えて)毀傷せんや。女は貞潔を慕い、

PDF

前回は、智永千字文の楷書の偏旁が接触していることについて、とんだ戯言を書いてしまいました。
「中国法書ガイド27。真草千字文」に坑迫柏樹先生が「本稿執筆に先立ち、小川家の門をくぐったときの感激は忘れられません。千年以上の時空を超えて、眼に飛び込んでくる生気・・・。紙、墨ともに古香を放って、筆の進められた線が脈々としています。それまで抱いていた先入観がいっぺんにふっとんでしまいました。」と述べられております。
又、同じ冊で、佐々木宏遠先生が揮毫真跡を観て、の中で「真跡の最大の特徴はもちろん肉筆であるという点です。関中本や宝墨軒本では見られない豊かな墨光と紙の古雅な味わいは格別の妙趣を感じさせてくれます。(中略)この真跡本全体から感じることは、第一に重厚かつ爽やかであること、第二に墨色が美しく残っていること、第三に紙色が奥深いことです。真草部分に目をやりますと、各行二・三回の墨継ぎをしているのが分かります。」と述べられております。
お二人の大きな先生方が、直に真跡をご覧になった感想を紹介しました。