臨書部
「臨 皇甫誕碑」 彰於赴難銜須 |
唐代楷書は本当に美しい。今月の課題は、 すべて偏旁のある字です。 つまりすべて複体の漢字というわけですが、 ギョウニンベンとサンヅクリ以外の字は、 私がいつも子供たちに言っている「偏は横向き、おもてなし」 というキャッチフレーズがぴったりの書き振りです。 旁を金メダリストにたとえると、 偏は銀メダリストということになるかと思います。 羨望の眼差しで、旁の方を向いています。「彰」の一画目の点、 下部の十の縦画は、2:1の比率です。「赴」 のソウニョウの縦画、「難」の左払いの位置も2:1の比率です。 「於」は「方」を「オ」のように書きます。(これがカタカナの「 オ」の字母になります)が、これなどは、 横画の右端に書かれています。
皇甫誕碑の偏の点と縦画の位置をしっかりと確認することで緊張感 のある造型になると思います。 私がうなってしまう皇甫誕碑の偏を挙げてみます。テヘン、 ゴンベン、カタヘン、シメスヘン、カネヘン、アシヘン。 これらの点の位置や縦画の位置を再認識することで、 理知的で厳峻な造型が構築されると思います。
皇甫誕碑の偏の点と縦画の位置をしっかりと確認することで緊張感