2025年05月 優秀作品【中学生】

選者選評
【毛筆】佐々木笙扇 【硬筆】澤琴舟

毛筆

※作品は押すと単体で表示されます

<中1 特待生>
長岡 璃奈
筆がなめらかに動き、自然に点画が連続しています。
<中1 二段>
井出 龍海
流れるような線でしっかりと裏まで墨がは入って良い!!
<中2 八段>
谷 駿佑
二文字の大きさと流れるような線で優しさを感じます。
<中2 四段>
小野 奏
大らかで躍動感にあふれた作品で素晴らしい!!
<中2 三段>
小嶋 明里
曲線に柔らかさがあり趣を感じる作品となりました。
<中3 十段>
末永 実以
流れのある行書の作品。堂々としてすばらしい。
【昇段試験対策】
「恵風」と比べると「将来の夢」は難易度が急にあがりました。行書は直線ではなく、曲線を重視します。小学生の書写では、トン・スー・トンと直線の点画を構築していきます。そして空間はブラインドのように、等間隔に取れば整っているように思われますが、行書になるとむしろ、均等よりは、空間の変化が求められます。楷書はビルのようにがっちりとした構えを理想としますが、行書は、以前の伝統的な日本家屋のように、風が通う造りを旨としています。
行書は、①曲線②連続③省略の要素を巧みに用いて、走り書きが出来るメリットがあります。この書き方に慣れるために、小学生の時よりも少し筆管(軸)の上の方をもって、線の進む方向に少し筆管(軸)を傾けた「俯仰法」という操作法を用いてみてください。

[岡田明洋]

硬筆

<中1 特待生>
青島 歩
ペン先を上手に使い、ハネ、ハライも見事です。
<中1 特待生>
長岡 璃奈
一画一画ていねいに、気もちがこもった字です。
<中1 特待生>
深谷 ゆり
漢字の中にもやさしさを感じる作品になりました。
<中1 4級>
島倉 ひなた
筆圧の入った力強い線で、安定感のある字です。
<中2 四段>
小嶋 明里
一字一字バランスの取れた字になりました。終筆丁寧に!
<中3 六段>
土屋 凜佳
小粒ながら、字の中心もそろっていて、気持ちがよい。
【昇段試験対策】
先月は、楷書の総決算という感じで、書き順が間違えやすい文字をすべてチェックしました。どうですか?完璧な書き順でしたか。今月はもとに戻って、行書と草書を用いて、仮名の字母を理解する最後の課題となりました。
ワ行のゐとゑも中学生になると習いますからね。速く書かなくても結構ですから、円運動を用いてゆったりとしたリズムでペンを進めましょう。特に新中学生になった子はどうしても、今まで習ってきた楷書の書き振りとなって、直線的に表現してしまうようです。鳥のくちばしのように親指と人差し指に力を入れすぎて、三角形になってしまうのはご法度です。新中学生の生徒が吹奏楽部に入って、どの楽器にするか試し吹きをしている様です。フルート、トランペット、ホルンなど、それぞれに指の用い方が違うことを嬉しそうに話してくれます。その意識、感覚をもって、ペン字の用い方に注意してみましょう。部活とお習字の両立はできるはずです。ガンバロウ!

[岡田明洋]