2023年10月 優秀作品【中学生】

選者選評
【毛筆】望月碧雲 【硬筆】石神澄璇

毛筆

※作品は押すと単体で表示されます

<中1 十段>
遠藤 有衣
堂々とした書きぶりで立派な作です。
<中1 五段>
松村 日和
勢いのある線で、紙一杯に堂々と書けました。
<中2 特待生>
浦 ひまり
大きな筆運びで、安定感のある作。
<中2 特待生>
深谷 志歩
なめらかな運筆で、重厚感のある作。
<中3 特待生>
鈴木 昊
落ち着いた線で、行書の流れがでています。
<中3 二段>
中司 杏実
やわらかな線が魅力的。紙面が大きく感じられます。
【昇段試験対策】
「神無月」十月の異名です。全国の神様が出雲大社に集まり、諸国には神様がいなくなってしまうからと言います。「神」のシメスヘンを省略した形、「無」横線の一番下の線が長いということ、筆順が異なり、縦画四本書いてからレッカにつながっています。また、「月」も二画目からは一筆書きのような書き方をしています。中学に入ってから一番、行書の連続性を意識したお手本になっていますので、ゆっくりと息の長い線を引いてください。
「穂波」こちらも恵や皮は連続性を表現して頂きたい作品です。それに加えて偏の存在感と、偏と旁の間の懐の広さも表現できると良いですね。二文字しかありませんが、黄金に光る稲穂を想像して紙面一杯に中学生活最後の昇段試験、そして書き初め展につながる充実した作品を制作してください。皆さんの健闘を期待しています。

[岡田明洋]

硬筆

<中1 九段>
末永 実以
強さがあり、バランスのとれた作品です。
<中2 特待生>
浦 ひまり
清々しい線が表現された美しい作品。
<中2 特待生>
深谷 志歩
軽快なペン運びでスピード感があります。
<中2 九段>
鈴木 紬
流れ良く一貫して書けています。
<中3 特待生>
鈴木 昊
ゆったりとした線と形が素晴らしい。
<中3 七段>
高橋 美月
運筆が丁寧で落ち着いた作品に仕上がりました。
【昇段試験対策】
前回の五月の昇段試験対策のところで”赤鉛筆を用意して、力を入れず、ゆっくりと自分の指先の形や手のひらの空間、力加減をも見ながらお手本を写すつもりで書いてみましょう。一度書いた赤鉛筆の文字の形を自己添削するつもりでもう一度お手本と見比べてながらペンで書いてみてください。”と練習方法を示しましたが、その効果が着実に表れています。二年生位になりますと、もうこの方法なしでも構わないのかなと思うくらいです。この方法によってデッサン力を養ってください。
一年生は、左傾をとらえてください。文字の力が右下に引っ張られるようになるといいですね。「垂・珠・風・振・全」のように右上の空間に三角形ができると良いです。
二・三年生は縦長の字が多いので、左右の空間が広くなります。その広さがなるべく同じになるようにしましょう。仮名部においては、連綿線も多用していますが、あわてずにしっかりと流れを確認して書きましょう。

[岡田明洋]