2025年09月 お手本【一般 臨書部】

臨書部

「臨 蘭亭序」
暢叙幽情

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やはり、字面は臨書の時でも大切ですね。”暢叙幽情”幽以外は複体ですね。複体の字は見栄えがします。叙の右はらいが、紙からはみ出てしまう可能性がありますので、原本よりやや抑え気味、長さ不足になってしまいますが、そこを調整していただければと思います。
偏旁の文字は、懐を広く取ると良いですね。「暢」の五画目の縦画は、”神龍半印本”で見るとなにか不自然な入筆と折れをした運筆をしていますが。この本は左手的な入筆をしていますので、見逃さず表現してください。陽は活字の字画と異なるスタイル、つまり日の一番下の横画がありませんが、これなどは、行書も楷書も同じで、隷書の字画を踏襲していることの証左だと思います。
幽の筆順は、中心縦画、左の幺・右の幺そして、凵です。情の筆も注意してください。左点、右点、縦画です。子供同様、筆順を間違えてしまうと造形的にも狂いが生じてしまいます。