2023年08月 お手本【一般 臨書部】

臨書部

「臨 皇甫誕碑」
騰美晉鐘

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中国法書ガイド・皇甫誕碑の文中に、樽本樹邨先生が、”皇甫誕碑は、右上がりがとても強く、字形が緊密というか緊縮されている感じがして、筆画も極めて勁烈です。これらの特徴は、北魏の張猛龍碑にも見ることができます。つまり、文字の内部に力を凝縮させて、伸ばした手足によって、外部に空間をとり、その微妙に巧みな均衡感覚によってゆったりと姿体に見せているのです。”と述べられております。
今年の春の叙勲で旭日小綬章を授章された樽本樹邨先生は、「高校時代に部活顧問の中林子鶴先生より、中国の張猛龍碑の拓本を3年間書写せよ、と指導され、ひと月に1000枚以上、半紙に向かった。」(読売新聞愛知県版より)とあります。
樽本先生の豪快な北魏楷書の根底に流れる張猛龍碑と相通ずる勁さを有する皇甫誕碑を臨書するには、半紙四文字で筆力を養いつつ臨書するのが、一脈通じた方法ではないかと思い四字書にしました。健闘を祈ります。