2021年8月 優秀作品【中学生】

選者選評 大村清琴

毛筆

※作品は押すと単体で表示されます

<中1 特待生>
青島 庵
点画の方向や形の変化に気を配って書いています。
<中1 特待生>
鈴木 昊
筆をなめらかに動かし、点画に丸みが出ています。
<中1 特待生>
長岡 柚奈
次の画へのつながりが表れている作品です。
<中1 六段>
須藤 日奈子
一つの画の中で、筆圧の変化を表現しました。
<中1 初段>
須藤 夏乃子
落ち着いた筆運びの中にも、勢いがあります。
<中2 特待生>
田村 奈穂
点画が連続し、丸みを持たせる線になりました。
<中2 初段>
鈴木 悠生
行書の特徴を捉えようと一生懸命書いた様子が見えます。
<中3 十段>
鈴木 理斗
筆脈に留意し、なめらかな筆の動きが感じられます。
【選出所感】
ドカーンと大輪の花火ではなく、繊細で上品な花火が多かったね。線がすっきりとして流麗な字形で表現していました。
一年生は、余りスピードはつけないで、線の呼吸を長くして、次につながる意識を育てるといいですね。裏から見て、起筆や転折、収筆に墨がボタついていてる様子はなく、どの作品も自然に送筆部に墨が入っていました。特に左払いが上手になっています。
三年生が中体連でお休みしてしまったのが残念でしたが、文武両道を求め続けてくれたらと思います。
どの作品にも私のお手本を参考にしてくれて書いてくれていますが、その中にも個性がしっかり表現されています。書は人なりです。

硬筆

<中1 特待生>
鈴木 昊
一文字一文字に心をこめ、ていねいに書いています。
<中1 特待生>
青島 庵
細くすっきりとした線と強さとが調和しています。
<中1 十段>
長岡 柚奈
なめらかなペンの動きで、安定感があります。
<中1 五段>
須藤 日奈子
文字のスケールが大きく、次の文字に流れていっています。
<中1 三段>
須藤 夏乃子
一文字の中に線の強弱や太さの違いが表れています。
<中2 初段>
櫻井 康太郎
やわらかな丸みの帯びた文字に気を配りました。
<中2 特級>
鈴木 悠生
一文字また俳句のリズムが感じ取れる作品です。
<中3 特待生>
鈴木 理斗
点画を連続させながらしっかりと字形を整えています。
【選出所感】
私の会の生徒には、ノートに鉛筆で書いてから、その上をもう一度ペンで書かせるような指導を今年から取り入れてみました。当然、ただなぞるだけでは駄目で、自分の字を先生になったつもりで直すようにいいます。お手本と見比べて、線の長さ、空間のとり方、字形の違いを自分で気づかせ、自己批正されるのです。このことで”気付き”が強まり、ボーっと手本を見ることが少なくなったように思います。
一年生上位3点は伸びやかに、力強く、中学二・三年生は懐深く温和に書いてあります。お友達同士の影響なのか、同じ会同士の特徴なのか。勝手に選ばれた作品を分類してみましたが、個性があらわれていてよかったです。
ペンは、鉛筆と違って、はらいが伸びやかに引けると流れがあってよく見えます。軸を立てすぎないで人差し指に力を加えながらゆっくり息を吐くようにすると見ごたえのあるはらいになります。めざせ!ペン字の達人!