2025年11月 優秀作品【中学生】

選者選評
【毛筆】大村清琴 【硬筆】沖村春岑

毛筆

※作品は押すと単体で表示されます

<中1 十段>
平野 真千子
リズミカルに筆を運び、丸味を帯びた線でまとめました
<中2 十段>
木谷 駿佑
穏やかで柔軟な筆の動きに温かさが感じられる作です
<中2 七段>
小嶋 明里
筆圧の変化に工夫をこらし、のびやかに表現しました
<中3 九段>
松村 日和
しなやかさと共に強さも感じられる作品です
【選出所感】
残念ながら、中学生での特待生は誕生しませんでした。十段に昇段した子は、次回一発合格をするつもりで真剣に取り組みましょう。
中学生の皆さんは自分のことを客観的にとらえることができるようになっていると思います。そこでもう一度姿勢をチェックしてみましょう。足を組んでいる子はいませんか。体の軸が左に傾いていませんか。そして持ち方です。親指が筆管の上に出る単鉤法(たんこうほう)と人差し指と中指が筆管の上に出る双鉤法(そうこうほう)がありますが、基本的には好きな持ち方で良いと思います。肝心なのは手首をしっかり構え、親指が上を向くようにします。そして人差し指の第二関節のところに筆管が当たるようにすることが大切です。更に筆管と親指の間には、指二本が入るようにして筆管を握りましょう。
このことを自分の目で確認しながら行書であっても、ゆっくりと筆を運ぶと良いでしょう。

[岡田明洋]

硬筆

<中1 特級>
島倉 ひなた
ゆったりとペンを運んでいます。気持ちの良い作。
<中2 八段>
中司 沙英
キレのある線で字形も良くとれ、綺麗に仕上りました。
<中2 六段>
小野 奏
一本の線の中に流れがありペン字の美しさが際立ちます。
<中3 九段>
松村 日和
やわらかな線でやさしさを感じる作品です。
【選出所感】
残念ながら、中学生において、特待生が誕生できませんでした。真千子さん、少しずつペン軸の角度は改善されつつあるようですが、線の強さと文字の傾きが本当に生きるには、反対の要素の強さも表現しないといけないように思います。音楽のリズムでも、名画の色彩でも相反する音色やら、色調がないと単調なものになって、人に感動を伝えられません。
行書は基本的に、左傾(さけい・文字が左に傾いて見える構造)にしましょう。駿佑くん。真千子さんとは逆に、強さを前面に押し出しすぎてしまいました。特に縦画でペン先が開きすぎたために、肉太の線になったのが残念です。お名前の細さのように、筆圧を軽くして運筆すればよかったです。左傾も成功しているのですが、力強く早書き(はやがき)しすぎているので、これからは軽く、そして呼吸を長くして、ゆったりとペンを進めましょう。来春の合格を祈念しています。

[岡田明洋]