2022年3月 優秀作品【中学生】

選者選評
【毛筆】澤琴舟 【硬筆】沖村春岑

毛筆

※作品は押すと単体で表示されます

<中1 特待生>
長岡 柚奈
字形もよく、流れるような筆運びが美しい作品です。
<中1 特待生>
鈴木 昊
墨も良く入っていて、力強い線で堂々と書けています。
<中1 八段>
須藤 日奈子
柔らかく優しい行書。線の流れを意識した秀作です。
<中2 特待生>
田村 奈穂
四文字の配置もよくまとまりがありスッキリしています。
<中2  特待生>
土井 千亜希
力強い線が魅力!更に流れを意識しましょう。
<中2 特待生>
鈴木 悠生
思いやりを感じます。素敵な「花鳥風月」
【選出所感】
中学生は行書が課題となっています。行書は、滑らかに書くことに主眼を置きましょう。行書の特徴は、
①曲線を用いることです。楷書の時のように、トン・スー・トンの三過折のリズムではなく、筆の穂先の弾力を用いながら曲線化することです。
②点画を連続化することが二つ目のポイントです。二を書くような時、つなげる線を用います。一画目の右端から左下に向かって更に右に横画を引きますが、この時、虚画の線から逆に入れるような起筆が必要となります。ここでもつま先立ちをするような筆運びが大切になります。王ヘンや「里」、「想」の「目」などの一年生の課題、二・三年生の「花鳥風月」はすべて連続の形で表現しました。
③更に省略も大切な要素です。「想」の「木」や「風」の「虫」などは省略の形をとりました。
行書は曲線・連続・省略を意識して書くと結果として早く書くことが出来るようになります。

[岡田明洋記]

硬筆

<中1 特待生>
長岡 柚奈
大きな運筆でスケールの大きさを感じる作。
<中1 六段>
須藤 日奈子
一本の線の中に流れや強弱があり、美しいです。
<中1 四段>
須藤 夏乃子
勢いのある線が作品を立体的に見せてすばらしい。
<中2 特待生>
田村 奈穂
流れのある線と落ち着いた書き振りで上品な作となった。
【選出所感】
今年より、文部科学省後援の硬筆検定を受験していますが、その検定に合格するためには理論も必要となります。筆順と部首名は出題されますので、是非覚えて頂かなければなりません。三月の課題は、小学生は、それぞれの学年で習った漢字のうち、間違えやすい漢字、定着していない漢字を選んでチェックするような意味合いを持たせた課題になっています。中学生は、それぞれ部首を見い出し、その部首名を書くような指導もしています。希望者には11月の試験を受けることが出来るよう指導しますので、意欲的に取り組んでください。
中学生はペン字ですが、その前に鉛筆で書き、それを添削するつもりでペン書きをさせてもらいます。自己批正の力がつきますし、一枚の紙を用いて二度書きするのですからSDGsにも貢献できると思います。

[岡田明洋記]